おすすめアイソメトリック・トレーニング
今回はアイソメトリック・トレーニングのご紹介です。
でも、そもそもアイソメトリック・トレーニングって、なに?
と聞きなれない言葉を聞いて、少し引いてしまいませんか?
アイソメトリック・トレーニングとは、数あるトレーニング方法の中でも、道具を必要としない、短時間で簡単にできるトレーニング方法の一つです。
スキマ時間にちょこっとできるトレーニングです。
しかも、美容にもダイエットにも健康維持にも効果的です!
そんなトレーニング方法をこれから簡単にご説明いたします。
そして、すぐにできるトレーニングもご紹介していきます。
今回も、よろしければ、最後までご覧になって下さい。
まずは、アイソメトリックと、その反対語に当たる、アイソトニック、という言葉についてご説明していきます。
アイソメトリック収縮 = 等尺性収縮(Isometric Contraction)
一定の姿勢で動かない物を持ち上げようとする時のような場合の筋の収縮や運動のことです。
例えば、両掌を胸の前で合わせて、思いっきり勢いをつけずに左右の掌を押します(反力ともいいます)。この抵抗(反力)が筋への「負荷」になります。
力を緩めれば腕や胸にかかる抵抗もその分低下します。軽く押しているだけでは殆ど抵抗もありません。
これを関節運動で表現すると、「関節を動かさずに筋を収縮させること」となります。
筋は収縮しても(関節が動かないので)筋群の長さは変わりません。(これを「等尺」と表現しています」
※厳密には筋・腱(筋肉の両端にある部分)複合体として見ると、腱長は伸張し、筋長は短縮しているといわれています。
分かりやすい表現で整理すると以下のようになります。
速度(動き) : 0 ・・・・・(関節の動きがないので速度“0”)
抵抗(負荷) : 可変 ・・・・・(押す力=抵抗は一定せず“可変”)
◇ トレーニング効果から見た利点・・・等張性(アイソトニック)と比較して
* 筋に最大負荷を与えることができます。
筋の負荷は押す力の反力(抵抗)ですので、最大の力で押せばその時、筋には最大の抵抗がかかります。
最大負荷を与えることができる「アイソメトリック」は筋力増強には非常に効果的といわれています。
* 簡単に何処でも、器具がなくてもトレーニンができます。
* 本人の出力できる以上の負荷はかからないので過負荷がかかることはなく、安全なトレーニングができます。
◇ トレーニング効果から見た弱点・・・等張性(アイソトニック)と比較して
* 関節の動きがありません。
* トレーニングを行う関節角度を変えながら複数の位置でトレーニングを行う必要があります。(例として挙げた、胸の前で掌を合わせる大胸筋のトレーニングでは、合わせた掌の位置を左右にずらしながら行う)
* 筋ポンプ作用が働きにくいため血流が阻害されるおそれがあるといわれています。
筋力は関節を動かすためのもので、その意味では効果的ではないといわれています。
「アイソメトリック」は、
最大抵抗(最大負荷)をかけられる点では効果的ですが、
関節の動きがない事が最大の弱点となります。
アイソトニック収縮 = 等張性収縮(Isotonic Contraction)
例えば、立位にて上腕を下垂位にし、手でダンベルを持って上げ(肘を屈曲)、下げ(肘を伸展)する時の上腕二頭筋などの屈筋群の収縮や運動のことです。
筋の「抵抗(負荷)」はダンベルの「質量」ですから一定です。
負荷が一定と言うことは「筋の張力」は一定です。
(これを「等張」と表現しています)
動きとしては、肘の曲げ伸ばしは自由にできるので、速度は自由(可変、一定しない)ということになります。
速度(動き) : 可変 ・・・・・(動かす速さは一定せず“可変”)
抵抗(負荷) : 一定 ・・・・・(ダンベルの重さのため“一定”)
◇ トレーニング効果から見た利点・・・等尺性(アイソメトリック)と比較して
* 動的なトレーニングができます。
* 速い速度、遅い速度でのトレーニングが(自由に)できます。
* 短縮性、伸張性の(両方の)トレーニングができます。
* 負荷としては負荷となる物がなくても体重や四肢の自重を利用したトレーニングができます。
* 筋のポンプ作用などによって血流の阻害が少ないといわれています。
◇ トレーニング効果から見た弱点・・・等尺性(アイソメトリック)と比較して
* 動作範囲全域で挙上できる負荷を設定するために最大負荷でのトレーニングが不可能です。
* 速度を上げると(勢いをつけると)「慣性」の影響から負荷値が変動しやすくなります。
* 関節角度が変化すると重錘の受ける重力方向と抵抗のかかる方向がずれる場合は負荷値が変動します)
* 大きな負荷で安全にトレーニングするには設備(ウェイトスタックマシーンなど)が必要になります。
* 伸張性トレーニングは、短縮性トレーニングに比べ大きなトルクを発揮できる特徴がありますが、過負荷となる場合には安全性が低下する危険性があります。
補足
以上は“運動速度”と“筋への抵抗(負荷)値”の関係から説明したものです。
これを、“運動方向(屈曲・伸展)”と“筋群の全体の長さ”で表現すると、
1.肘関節の屈曲では、筋が収縮しながら屈筋群の全長が短くなり、これは「短縮性(求心性)収縮」(コンセントリック:Concentric Contraction)と呼ばれます。
2.肘関節の伸展では、筋が収縮しながら屈筋群の全長が長くなり、これは「伸張性(遠心性)収縮」(エキセントリック:Eccentric Contraction)と呼ばれます。
以上は、解りやすく“手でダンベルを持って上げ下げする”例で紹介しましたが、アイソトニックの状態は意識しなくても重力下の日常でもよく起きる運動(筋収縮)の様式です。
一例として
* 椅子から立ち上がったり、座ったりする場合
立ち上がる動作中の大腿四頭筋群(ももの前側)は短縮性収縮 = コンセントリック
座る動作中の大腿四頭筋群は伸張性収縮 = エキセントリック
* 立位で、踵を上げたり(爪先立ち)、踵を下ろしたりする場合
踵を上げる動作中の下腿三頭筋群(ふくらはぎ)が短縮性収縮 = コンセントリック
踵を下ろす動作中の下腿三頭筋群が伸張性収縮 = エキセントリック
体重による一定の負荷があるため、身体を動かす時の四肢の筋群の多くは等張性(アイソトニック)の短縮性(コンセントリック)収縮と伸張性(エキセントリック)収縮を繰返しているとも言えます。
スポーツにおけるパフォーマンスを向上させるには、伸張性収縮(エキセントリック)を如何に安全に行えるようになるかがポイントになります。
おすすめ アイソメトリックトレーニングの特徴・注意点を簡単に説明
上記の説明だと、言葉遣いが少し難しいので、簡単にご説明いたします。
良い点
道具がいらない
姿勢を維持するだけです!
10~30秒維持する
短時間で効果が出ます。
関節・筋肉を傷めにくい
関節運動が無く、最大負荷も自分でかけるものなので調節ができます。
筋肥大が期待できる
最大負荷がかかりますので、筋力が上がります。
悪い点・注意点
血圧が上がりやすい
通常の呼吸を行っていれば問題ありませんが、ついつい力を入れるときに息を止めてしまうと血圧が上がりやすいので注意が必要です。
力を入れるときに息を吐きながら行うことを意識すれば大丈夫です!
実用的な使い方ではない
関節運動が無いので、各関節可動域で力を発揮し辛い。
少しずつ角度を変えて負荷をかける必要があります。
関節を深く曲げると、関節や筋肉を傷める可能性が高まりますので、注意が必要です。
簡単にまとめると以上のようになります。
次は、具体的なトレーニング方法をご紹介いたします。
順次、アップしていきますので、ご期待ください!
おすすめ アイソメトリックトレーニング 厳選
パームプッシュ(大胸筋) 胸板厚く バストアップ
男性は厚い胸板を! 女性はバストアップを! 期待できます。
胸を張って、両手を力一杯押します。
呼吸は止めずに行ってください。
10秒間、頑張りましょう。
背中は丸くならないよう、気を付けてください。
次は、合わせた掌の位置を左右にずらします。
パームプル(広背筋) 逆三角形の背中 メリハリボディー
男性は逞しい背中! 女性はメリハリボディー! 実現!!
掌を組んで行うものですが、私は手首を掴んで行っています。
手は組み替えて行います。
肘を外側に押すように、両手を外側に向かって引きます。
胸を張って、10秒間、頑張ってください。
スクワット【いわゆる空気椅子】(大腿四頭筋・殿筋群) 強い足腰 ヒップアップ
男性は強靭な足腰を! 女性はピップアップを! 実現します!
壁に背中を付け、膝関節を曲げます。
膝関節を曲げる角度で運動強度が決まります。
最大負荷は角度90度です。
最初は、少し大きい角度で行ってください。
両手は床と平行に前方に出しても構いません。お好きな方で行ってください。
30秒から1分間姿勢を維持します。
プランク(主に腹筋)
膝と肘をついてから脚を伸ばし、つま先と肘で体を支えます。
お尻の位置は、下がりすぎず上がりすぎず体が真っ直ぐになるように、腹筋に力を入れます。
30秒から1分間、この姿勢を維持します。
この姿勢が辛すぎる方は、膝をついて行いましょう。
膝と肘で体を支えます。 ↓
同じく、30秒から1分間姿勢を維持します。
パームカール(上腕二頭筋・上腕三頭筋)
写真では、左ひじを脇腹につけ肘関節を90度曲げ、掌を上に向けます。
その掌に右掌を合わせて肘を曲げます。
次に、お互いの掌を最大の力で押します。
10秒間、呼吸は普通に行いながら押します。
掌を合わせると力が入りにくい方は、こぶしを握り、左右の手首の内側を合わせるようにして行っても構いません。 ↓
まとめ
いかがでしたか?
道具もいらない、どこででもできる、短時間で終わる。しかも、筋肥大効果は抜群です!!
筋肉痛も最小限で済みますので、ちょこっとしたスキマ時間にどんどん行ってくださいね~
注意点は、呼吸を絶対に止めないこと。血圧が上がり、血流も少なくなります。
行った後は、それぞれの関節をよく動かしておいてください。血流が回復します。
もしお時間に余裕があれば、ウォーキングやジョギングを行うとなお効果的です。
是非、力みすぎず、ゆったりと、頑張ってください!!
また、良い運動があれば、どんどん追加していきますので、ご参考にしてください。
本日も、最後まで、お読みいただきありがとうございました。(^_-)-☆
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